2008年7月17日

ペジラ

環境問題のあおりかどうかは定かでないが、原子力発電の設置が加速されそうだ。以前から、日本では核汚染物質の廃棄問題で、政府は助成金をつける代わりに、廃棄物を埋めさせてくださいと、地方に立候補を募っている。廃棄方法は、地中300メートル~3000メートルにうめる。すると、数百年ののち地中に含まれる塩分が、廃棄物を包み込み外に漏れなくなるらしい。「だから安全だ!」と言う。そうかなーと思う?

何故なら、昭和29年に日本にも表れた「ゴジラ」は、第5福竜丸に象徴される 「核実験」の産物である。この歴史から考えると、埋められた廃棄物が均等に塩分で覆ういつくされればよいが、ほんの一部でも、塩分濃度が極端に薄い部分が出来れば、そこから、原子力生物の誕生はあると言わざる得ない。

あるいは、塩分が包み込む前に周囲のバクテリアが反応して、新しい怪物の誕生となっても何の不思議も感じないのだ。なにしろ、核実験からわずか数カ月で「ゴジラ」は誕生したのであるし、知らないうちに「ラドン」だって生まれているのだ。まあ、翼長30メトール以上の「黒頭ワシ」も、三宅島火山噴火によって絶滅したのと同じように、「ラドン」も噴火する火口に落ちて死んだ。そう言う偶然はそうは起こらないから、随分被害を受けることになるのだろう。

こう言ったことで生まれてきた、原子廃棄物怪獣は多分「ゴジラ」に因んで、何で因むのかは、不明だが「ヘジラ」と名ずけられるに違いない。そして、東京にも現れ、新しく出来た「タワー」もこいつになぎ倒される運命にある。

怪獣は、姿形が「ペンギン」に近い恰好で、後頭部につっぱつた髪をもつ。但し、前葉頭部はテカテカに禿げていて愛嬌がある。足が短く歩行速度は極端に遅い。ぱっとみて、「アッ、ツルぴか禿げ丸君だ」と勘違いする子供もいる。本当は、「ヘジラ」なので「違うぞ!」と注意しても良いが、何しろ子供のことである、大目に見よう。

ところで、有識者の間では「ヘジラ」は「なんだか臭そうで、イヤ!」との意見が大勢を占め、改名をしようかとの機運が盛り上がり、なるべくなら、現状の「ヘジラ」に近いほうが一般受けしていいのでは、と言うことで「ペジラ」にしよう。こうして、今度現れる原子怪獣の名前が確定したのであった。



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