2008年7月24日

ゆーれい

前にもお知らせしたが、ユーレイが好きである。しかし、外国の足がしっかりあるやつはどうも好きになれない。純粋の日本人だからかなァ。どことなく儚い感じがとても好もしいのが、白糸の滝など水辺に出て、2~3個の狐火を引きつれて、漂っているやつである。

世界で一番と思っているのは、“番町皿屋敷”に登場する「お菊さん」で、とにかく美人だったそうだ。物語の原型は、「播州皿屋敷実録」で姫路城9代目小寺則職の家臣青山鉄山が引き起こした謀反事件に由来する。それを土台に「岡本綺堂」が1916年(大正5年)「番町皿屋敷」が発表された。

あらすじは、旗本「青山播磨」と腰元「お菊」は相思相愛、結婚したかったが、身分違いで出来なかった。そこえ、播磨に縁談が持ち上がる。彼の愛情を確かめるため、家宝の皿を一枚割るが、播磨は不問に付す。ところが、周囲に、わざと皿を割る「お菊」を目撃していた者がいた。“そんなにワシが信じられんのかー!”と激怒する。手討ちにされる「お菊」。荒ぶ播磨、お家は改役となってしまう。ところで、番町は現在の千代田区一番町~六番町あたりで、「東海道四谷怪談」の舞台も近い。

「お菊」はとびっきりの美人で、そのユーレイも、ともかくいい女だったらしい。映画でもいろんな美人が挑戦したが、個人的には、長谷川祐美(長谷川一夫の姪)の「お菊」が艶っぽくて、「一ま~い」「二ま~い」「三ま~い」・・・・「九ま~い」と数え素敵だった。有名な話だから、落語にもなり、随分に舞台慣れしたお菊さんになっていて、面白い話である。ところで、ビル街にユーレイは出にくくなっているので、なんなら、田舎に引っ越してくればいいのに。やはり小川と柳、ホタルも数匹飛んでいるようなのがいい。

木下君に「どうだユーレイなんか?」 聞いたら「怖くて嫌いです」という、情緒も何も全く無い。それでも一緒に飲みに行く。



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